生駒アマチュア無線非常通信協力会(I_A_E)発足の想い
1.頻発する地震
日本列島は北西から伸びてくるユーラシアプレート、北東から伸びてくる北アメリカプレート、東からくる太平洋プレート、南からくるフィリッピン海プレートの集合点になっており世界有数の地震国です。
当局JA3KFが住む生駒市周辺も、西に「生駒断層」、東に「あやめ池褶曲・矢田断層・松尾山断層」に囲まれ、南には「中央構造線断層帯」や、ここ30年以内の地震発生確率が高いと言われている「南海トラフ」が存在しています。
【2024年は正月早々の能登半島地震や、南海トラフ地震につながるのではないかと心配された日向灘地震が発生し、2024年8月8日に内閣府から発表された「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」は平素からの防災意識の醸成を促すものでした。】
2.生駒市が地震に襲われたら?
もし大地震などの災害が発生した場合、我々の趣味であるアマチュア無線が地域に役立てられるつ事は何か?と考えるなか、これまでの事例より、先ず停電や通信回線の切断不通による情報の途絶が発生しており、その補完に、基地局・中継局を通さない、直接電波で交信するアマチュア無線の有用性を生かせるのではと考えました。
3.災害時に非常通信で協力する無線クラブ「I_A_E」の発足
同じ思いのJA3RYS川崎氏と共に、生駒市で50余年の歴史を持つ地域クラブ「JARL生駒アマチュア無線クラブ」のメンバーに呼びかけ、「非常通信に必要な技術」や「防災意識」を基本に備えた組織活動が出来るグループを新たに立ち上げることにしました。
2020年1月に開かれた「JARL生駒アマチュア無線クラブ」の新年会で、「生駒市アマチュア無線非常通信協力会/規約(案)」を披露し、出席会員の多くの賛同を得て、2020年2月22日「生駒市アマチュア無線非常通信協力会」が正式に発足しました。
4.「画竜点睛」の為に
突然の地震に対する行動は、平素からの防災意識の醸成が不可欠です。行動のマニュアルが有るからこそ、臨機応変の対応も生まれてきます。
先ず、先行各地の情報や、「非常通信」・「防災」関連情報の収集を始め、このホームページの公開を始めました。
更に、生駒市に呼びかけ2020年12月27日に開催してもらえることとなった初めての情報伝達訓練に先立ち、市内各地のどの様に効率よく収集するか?を考え、生駒市を北・中・南に区分けするとともに、そこに位置するメンバー局の位置関係を地図に表し、共有化を図りました。
また、生駒市防災安全課より提示頂いた災害時を仮想した災害情報を基に作成した、「IAE 非常通信実施計画」や、市役所内で災害対策本部開設時の仮配置図、生駒市との提携の在り方等々を集めた「I_A_E ハンドブック」を公開、訓練に参加するメンバーに役立ててもらえるよう準備し、次後の訓練に備えて逐次、変更を重ね ver.5に至りました。
5.その後
この訓練の評価により2021年3月25日、生駒市との間で「大規模災害発生時の情報収集等の協力に関する協定」の締結を見ました。
時を同じくして2021年3月10日、アマチュア無線による各地災害現場における非常通信活動などの実情を通じて、社会貢献活動への有用性が認識され、総務省より、アマチュア無線を身近な暮らしの中で活躍出来るよう定義を明確にする電波法施行規則の改定が行われたのも、我々を力づけてくれる出来事でした。
「IAEの公式HP」が出来たのでその後の活動はそちらにまかせ、当HPは、防災活動に関心を持たれる方々への【見出し情報源】として続けて行けるよう努力したいと思っています。
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